授業開放

講座一覧 参加者コメント

授業開放

受講までの流れ

市村憲司 教授

 私が担当する「物理化学1」のテーマは、理学部の3年生を対象とした化学熱力学に関する講義です。もともと熱力学の分野は「熱を仕事に変える過程を探求する学問」として始まったものですが、体系化されるにしたがい「自然現象の根元を探求する学問」へと発展し、現在のエネルギー論やエネルギー変換論の基礎となりました。
  具体的には、熱力学の第一~第三の法則および自由エネルギーを理解し、それを化学平衡、相平衡、電気化学や電池に応用して、物質の性質や変化について学びます。例えば「エネルギー変換効率の原理はどんなものか?」などのエネルギーの変化や変換について、あるいは「なぜスケートが滑るのか?」といった生活の中で見られる様々な自然現象の理由を学ぶことで、それらが物理変化や化学変化に由来するものであると実感でき、エネルギーをより身近なものとして捉えられるようになります。
  エネルギーは私たちの生活と密接な関わりを持っています。専門的な仕事をしている方にとっては、学生時代に学んだことを改めて基礎から学び直すことにつながります。また純粋な知的好奇心を持って講座に臨まれる方には、生活の中で生じる疑問の解消に役立ちます。 問題意識を高く持っている社会人のみなさんの参加は、学生にとっても大きな刺激となり、世代を越えたディスカッションを通して議論の幅が広がります。講義終了後に個別の質問にお答えするなど、専門外の方にもわかりやすい講義を心がけていますので気楽にご参加ください。

安川文朗 教授

 今年の授業開放は、「サービスの経営学」について考えていきたいと思います。一般的に人と人が関わる仕事が『サービス』、モノを造るのが『製造』と言われ、まったく別の職種として捉えられていますしかし、この2つは密接に関わり合っていて、どちらが欠けても企業は存続し得ません。そこで「製造業」と「サービス業」の特性を徹底的に追求し、本当に切り離して考えていいのかの是非を議論していく予定です。
  自動車業界を例に取ると、車を作るのは製造、売るのはサービスですが、この両輪がバランスよく回って初めて、企業は一定の成果を上げることができます。技術者が新車を開発する上で消費者のニーズを捉えることは不可欠ですし、販売には車の性能をどれだけ知っているかという営業マンの知識が問われるからです。これは、ほとんどの職種に当てはまります。製造とサービスが互いを知ることは、広い視野を持ったキャリア構成につながり、ビジネスチャンスを広げるきっかけもなるのです。
  今回は、「1つの職種に含まれるサービス的な面と技術的な面を分類する」という課題を出す予定です。 意識して分類し相乗効果を考えることが、産業全体を深く理解することにつながります。今まさに、営業や製造の第一線で働く社会人にこそ受講して欲しいですね。